多くの方がお持ちのジュエリーであるネックレス。
皆さんはネックレスを選ぶ際、どこを見て選びますか?
実はネックレスの印象を大きく左右しているのは、そのチェーンなのです。
そこで今回は、ネックレスのチェーンの種類についてご紹介します。
合わせて、チェーン選びのポイントもご紹介します。
それではご覧ください!
目次
1.ネックレスチェーンの基本
チェーンの種類について見ていく前に、まずはチェーンの基本的な構造や各部分の名称について見てみましょう。
お手元にチェーンをご用意してから見ていただくと、より分かりやすいかと思います。
・引き輪
画像右側の円形のパーツが引き輪です。
チェーンを留めるために用いられるパーツです。
内蔵されているバネの力で開閉が可能になっています。
側面のつまみをスライドさせて開閉します。
・プレート
画面左側の穴の開いた板状のパーツがプレートで、引き輪と対になるパーツです。
プレートに空いた穴に引き輪を通して繋ぐことで、チェーンを留めることができます。
また、刻印などがある場合はここに印字されていることが多いです。
・アジャスター
チェーンの長さを調節するためのパーツです。
一枚目の画像下側の少し大きめの輪でできたチェーンがアジャスターに当たる部分です。
引き輪を通せるように大き目の輪で構成されており、アジャスターの長さの分だけチェーンの長さを調節することができます。
二枚目の画像のように、チェーンに通されたボール状のパーツをスライドさせることで長さを調節するスライド式のアジャスターもあります。
・エンドパーツ
アジャスターの先に付いているのがエンドパーツです。
しずく型や星形、ハート型などのデザイン性の高いエンドパーツも販売されています。
2.チェーンの種類と特徴
ネックレスのチェーンの基本についてお分かり頂けたかと思います。
では次に、チェーンの種類について見ていきましょう。
脇役のようなイメージが強いチェーンですが、このチェーンの種類によって印象はガラリと変化します。
ここでは、ジュエリーに使われる代表的なチェーンを7種類をご紹介します。
ぜひお気に入りのチェーンを見つけてみてくださいね。
①あずきチェーン(ケーブルチェーン)
最も古く基本的なチェーンで、別名ケーブルチェーンとも呼ばれます。
折り紙で作る鎖のように、順番に輪を繋げた構造をしています。
そのため、真横から見ると輪の正面と輪の側面が交互に見えます。
輪の正面が連続して見えないため、見た目に適度な空間があり、重々しさは感じられません。
そのため、チャームを目立たせたい時や華奢な印象を持たせたい時にぴったりのチェーンです。
輪が一定の方向を向いていないことによって光が反射し、キラキラとした印象を与えることができます。
また、輪一つ一つの可動域が広いため動きがなめらかです。
強度も比較的高いチェーンであると言えます。
②喜平チェーン
あずきチェーンと同様に最も古く基本的なチェーンで、輪を中心で前後にねじって繋げたような構造をしています。
名前の由来は、「喜平という職人が作ったから」、「アメリカの騎兵が持っていた鎖の形から」など諸説あります。
輪がすべて正面を向いており、存在感とボリューム感があります。
そのため、主役としてチェーンを使いたい時などにおすすめです。
喜平チェーンは、輪の面のカット数によって、2面カット、4面カット、6面カットなど多くの種類があります。
また、輪の繋げ方によっても、1つの輪に2つの輪を通したダブル喜平、3つの輪を通したトリプル喜平などの種類があります。
喜平チェーンはネックレスの他にも、ブレスレットやリングなどといった様々なアイテムに用いられることが多く、太めの喜平チェーンを使った少しハードな印象のジュエリーも人気です。
③ボールチェーン
名前の通りボールを繋げたような構造のチェーンです。
身近なものですと、キーホルダーのチェーンが同様の構造をしています。
ボールから出ているツメを接合することでチェーン状に繋がっています。
身につけると人の動きに合わせてボールが動き、キラキラとした印象を与えるのが特徴です。
他のチェーンと比較すると強度は低いため、強い力をかけるのは控えましょう。
より輝きが増すように、ボールの表面を宝石のようにカットしたカットボールチェーンも販売されています。
④スネークチェーン
蛇のような滑らかさ、しなやかさが特徴のチェーンです。
目が詰まっており、つるんとした質感と光沢が感じられます。
シンプルで様々なコーディネートに合わせやすいチェーンでありながら、独特の存在感があります。
チェーンの断面は円の他にも、楕円、三角形、四角形、六角形などもあります。
チェーンの特性上曲げ癖が付きやすいため、チャームなどを付けずにチェーンのみでそのまま使用するのがおすすめです。
⑤ベネチアンチェーン(ボックスチェーン)
直線的な見た目が特徴のチェーンです。
小豆チェーンと同様に輪を順番に繋げた構造をしていますが、ベネチアンチェーンにはボックス型のパーツが用いられています。
そのため、別名ボックスチェーンとも呼ばれます。
面で構成されているため、多くの光を反射してよく輝きます。
出っ張りが無く着け心地が良い、強度が高い、絡まっても解きやすいなどの特徴もあります。
また、ベネチアンチェーンには4面タイプと8面タイプがあります。
4面タイプは板状の素材を箱状に折り曲げたもの、8面タイプは4面タイプのパーツのエッジ部分を面取りしてより複雑な構造となっています。
面の数が多く丸みのある8面タイプの方が、より柔らかな雰囲気になります。
パーツ同士が密着して配置されているため存在感があり、エレガントな印象を与えます。
他のチェーンよりも製造に手間がかかるため、やや価格が高くなってしまう傾向にありますが、様々なシーンに対応できるチェーンです。
⑥スクリューチェーン
チェーンが螺旋状にひねってある特徴的な見た目のスクリューチェーン。
一つ一つの輪が楕円形になっており、その輪がひねって連結されています。
そのため、ローリングチェーン、ツイストチェーンとも呼ばれます。
レースのような繊細さと華やかさを兼ね備えています。
チェーン全体が柔らかな質感になっており、肌触りが良く着け心地が良いのも人気の理由です。
他のチェーンと比べると、同じ太さでもきらびやかな存在感が感じられます。
⑦フィガロチェーン
フィガロチェーンは長短の輪を組み合わせたチェーンで、ロングアンドショートチェーンなどとも呼ばれます。
リズミカルな見た目でデザイン性が高いため、人気のチェーンです。
輪の長さと個数の組み合わせは、長1:短1、長1:短3、長1:短5など色んなパターンがあります。
また、長短で異なる形状の輪を用いるなどの変化を加えて華やかさを演出しているものもあります。
輪の数や形の組み合わせによって、見た目の印象が様々に変化するチェーンです。
一般的なチェーンとはひと味違うチェーンが欲しいという方にはぴったりではないでしょうか。
3.チェーン選びの4つのポイント
お気に入りのチェーンは見つかりましたか?
一概にチェーンと言っても様々な種類があることがわかりましたね。
では次に、実際にチェーンを選ぶ際のポイントを知りましょう。
ここでは、チェーン選びのポイントを4つの観点からご紹介します。
このポイントを参考に、ご自身にぴったりのチェーンを見つけてみましょう。
3-1.骨格に合う長さ・太さで選ぶ
骨格の違いによって似合うチェーンは異なります。
ネックレスのチェーンを選ぶ際には、特に首に注目してみましょう。
ここでは、首の長さと太さ別に似合うチェーンの選び方をご紹介します。
ご自身がどのタイプなのか鏡を見て調べてご覧ください!
・首が短め/太めの人
首が短め・太めの方には、少し長さのあるチェーンがおすすめです。
ネックレスを着用した時にチェーンがV字になるようなイメージのものが良いでしょう。
長さにゆとりのあるチェーンは、縦長のシルエットを強調することができます。
これによって、首にぴったりと沿うようなチェーンよりも首元をすっきりと見せることができます。
逆にチョーカータイプのように、短く首が詰まって見えるチェーンは苦しそうな印象を与えやすいため避けた方が無難です。
・首が長め/細めの人
首が長め・細めの方には、大ぶりのチェーンや比較的短めのチェーンがおすすめです。
短めのチェーンや大ぶりのチェーンはフェイスラインの曲線を強調することができます。
これによって、より丸みのある柔らかな印象を演出することができます。
逆に長さのあるチェーンを選んでしまうと、首元の華奢さを必要以上に際立たせてしまうため、あまりおすすめできません。
3-2.用途で選ぶ
チェーンをどのように使うかによっても適切なチェーンは異なります。
ここでは、チャームなどの装飾品を付けるかどうかによって、二つのパターンに分けてチェーンの選び方をご紹介します。
用途によってチェーンを選ぶ場合には、太さや強度に注目することがポイントです。
・チャームを通して使う
チャームなどの装飾品を付けてチェーンを使用したい場合には、太すぎるチェーンは避けるようにしましょう。
いざチャームを付けようとしたらチェーンが太すぎて付けられなかった、というようなことになりかねません。
用途に合った適切な太さのチェーンを選ぶようにしましょう。
また、チャームが大きく重さがある場合には、ある程度強度の高いチェーンを選ぶのが良いでしょう。
・チェーンのみでの使用
チャームなどを付けずにチェーンのみで使用する場合には、太さのあるものを選んでも良いでしょう。
華奢すぎるチェーンでは、少し物足りなさを感じるかもしれません。
チェーンにある程度の太さがあれば、チャームなどを通さなくても十分に存在感を出すことができます。
3-3.金属の色で選ぶ
チェーンに使用される金属の色は、特に着用時の印象を大きく変化させます。
ここでは金属の色を大きく三種類に分けてご紹介します。
どの金属の色がご自身のイメージに合っているか見てみましょう。
・シルバーカラー
シルバー、プラチナ、ホワイトゴールドなどがシルバーカラーの金属として一般的に使われます。
上品で落ち着いた印象を与えることができ、男性にも人気のあるスタンダードなカラーです。
女性でもメンズライクなファッションがお好きな方には使いやすいカラーであると言えます。
また、知的な雰囲気を演出することができるため、普段使いだけでなくオフィスで着用する際などにもおすすめのカラーです。
・イエローカラー
ゴールド、イエローゴールドなどがイエローカラーの金属として一般的に使われます。
イエローカラーは、顔周りを明るく見せてくれます。
また、合わせ方によって華やかな印象から優しげな印象まで様々な雰囲気を演出するのに適したカラーです。
派手になりすぎてしまうのを避けたい方は、華奢なものを選ぶのが良いでしょう。
小麦色の肌の方には特によく似合うカラーとされています。
ピンクカラー
ピンクゴールドが一般的に使われます。
温かみのある優しい色合いで、他のカラーに比べて肌なじみが良いのが特徴です。
ふんわりとした柔らかな印象を与えることができます。
近年ではファッションブランドの製品に多く使用されたこともあり、女性から高い人気を誇ってるカラーです。
それぞれのブランドや商品によってピンクの強さや色の濃淡が異なるため、実際に目で見て選ぶのがおすすめです。
3-4.手持ちの洋服に合わせて選ぶ
選んだチェーンが普段着用している洋服に合うかどうかも重要なポイントです。
せっかく選んだチェーンが手持ちの洋服に合わず結局使えなかった、なんて事態は避けたいですよね。
そこで、普段着用する洋服の襟ぐりに注目してみてください。
この襟ぐりの形の違いによっても、ぴったり合うチェーンは異なります。
お手持ちの洋服と照らし合わせてご覧ください。
・Vネック
Vネックの洋服を多く着用される方には、襟ぐりと同じVの字のチェーンがおすすめです。
襟ぐりとチェーンのラインを合わせることで、コーディネートにまとまりを出すことができます。
・クルーネック
クルーネック(丸首)の洋服を多く着用される方には、短めで大ぶりなチェーンがおすすめです。
クルーネックの洋服は首元が広く空くため、顔周りに空間ができるのが特徴です。
この空間にチェーンがくるようにすることで、バランスを良く見せてくれます。
・タートルネック
冬場などにタートルネックの洋服を多く着用される方には長さのあるチェーンがおすすめです。
タートルネックは首が隠れてしまうため、首が詰まって見えてしまいがちです。
長さのあるチェーンで縦長のラインを強調することで、全体のバランスをきれいに見せることができます。
思い切って胸の下までくる長さのチェーンを選んでみるのも良いかもしれません。
4.チェーンの手入れ方法
せっかく選んだお気に入りのチェーンも、手入れを怠るとくすみや変色をおこして台無しになってしまいます。
そこで最後に、ネックレスのチェーンの簡単な手入れ方法をご紹介します。
お気に入りのチェーンを出来るだけ長く使い続けられるよう、この記事を参考に今日からお手入れをしてみて下さいね。
4-1.柔らかい布で拭く
チェーンは肌に直接触れている部分が多く、着用している内にどうしても皮脂や汗などが付着してしまいます。
また女性の場合は、ファンデーションや日焼け止めなどの化粧品、ヘアスプレーなども付着することが多いです。
このような汚れを落とすためにも、チェーンを身に着けた後にはメガネ拭きなどの柔らかい布で優しく拭くようにしましょう。
チェーンの表面に付着している汚れを拭き取るだけでも、くすみや変色をしっかりと防ぐことに繋がります。
「収納する前に拭く」という習慣をつけると良いでしょう。
また、ネックレスなどは身支度を終わらせてから最後に着け、外から帰ってきたら最初に外すことを心掛けましょう。
4-2.洗浄する
夏の汗をかきやすい時期やくすみが気になってきた時、布で拭いただけでは汚れが落ちない時などには、水と洗剤を使って洗いましょう。
汚れが蓄積してしまっている可能性があるため、布よりも洗浄力のある洗剤などを使った方がきれいになります。
ぬるま湯に台所用洗剤などの中性洗剤(※石鹸は使用しないでください)を溶かし、その中でチェーンを優しく洗います。
汚れが落ちたら真水でよくすすぎます。
最後に柔らかい布で水分を拭き取り、良く乾かします。
※真珠、サンゴ、オパール、ターコイズなど水に弱い装飾もあるため、石が付いているジュエリーの洗浄はお控え下さい。
※チェーンの素材によっては異変が出る場合もあるため、自己責任でお試しください。
4-3.空気に触れないように保管する
汚れを落とすことだけでなく、正しく保管することも手入れの一つです。
なるべく空気に触れないように保管することで、チェーンに付着した皮脂などが酸化することによる黒ずみを防ぐことができます。
なるべく空気に触れないようにする保管方法は様々なものがあります。
ジップ袋に入れる、ティッシュに包むなど、身近にあるものを使った簡単な方法も多いです。
以下の記事でネックレスの保管方法について詳しく掲載しております。
ぜひ参考になさってみてくださいね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
この記事を参考に、ぜひお気に入りのチェーンを見つけてみてくださいね。
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「ジュエリーや宝石に興味が湧いた!」という方は、ぜひこちらもご覧ください。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。