現在では、生活の中で当たり前の習慣となった手指のアルコール消毒。
その場面を思い返してみると、指輪を着けたままアルコール消毒をしている方も多いのではないでしょうか。
ですが、指輪の中にはアルコール消毒をしてはいけないものが存在するのです!
目次
1.指輪とアルコール消毒
昨今では、ウイルス対策として手指をアルコール消毒する機会がとても増えましたよね。
外出先、帰宅時など、一日のうちに繰り返し何度も消毒をしています。
そんな中、ジュエリーユーザーの方が気になるのは「指輪をしたままアルコール消毒をしても大丈夫かどうか」ではないでしょうか。
中には、アルコール消毒をする時には必ず外しておかないと状態が悪くなってしまうものもあります。
この記事では、そのような指輪について詳しく解説していきます。
2.アルコール消毒、OKな指輪とNGな指輪
指輪を着けたままアルコール消毒をして問題が無いかは、指輪に使用されている素材によって決まります。
ここでは、着けたままアルコール消毒をしても影響がない指輪と、絶対に外した方が良い要注意な指輪をご紹介します。
お手持ちの指輪の素材をチェックして、アルコール消毒をしても大丈夫かどうか確認してみましょう。
※基本的には、アルコール消毒をする際には指輪は外した方がベターです。
指輪が上手く外せない時は、以下の記事を参考にしてみてください。
2-1.アルコール消毒OKな指輪
①地金のみでできた指輪
石や真珠が付いていない、地金だけの指輪(金属だけでできた指輪)ならば、基本的にアルコール消毒をしても問題ありません。
代表的な貴金属である金、プラチナ、シルバーなどは、アルコールによる反応が出ることはありません。
②アルコールに強い宝石が付いた指輪
宝石の中には、アルコールの影響をほとんど受けないものもあります。
以下のような宝石が留められている指輪は、もしアルコールが付着してしまっても大きな心配はいらないでしょう。
ダイヤモンド ルビー サファイヤ
ガーネット トルマリン トパーズ
※長期間アルコールが付着したまま放置すると影響が出る場合もあります。
アルコールに強い石であっても、付着してしまった際には洗い流すのがベストです。
2-2.アルコール消毒NGな指輪
①有機質の宝石が付いた指輪
有機物とは、動物や植物の一部から生成されたものを指します。
水分に弱いという性質をもつため、アルコール消毒以外の水分の付着にも注意が必要です。
アルコール消毒によって、くもりやくすみが発生することがあります。
以下のような宝石は有機質に分類されるため注意しましょう。
・真珠(パール)
真珠(パール)はカルシウムを主成分としています。
カルシウムは水分だけでなくホコリなどに弱いため、真珠は非常にデリケートな素材と言えます。
真珠にアルコールが付着してしまうと、変色などを引き起こしてしまいます。
・琥珀(アンバー)
琥珀(アンバー)は、数千万~数億年前に地上に生えていた樹木の樹脂が化石になってできたものです。
琥珀は酸に弱く、アルコールが付着すると変色などを引き起こすことがあります。
・サンゴ
サンゴの主成分は炭酸カルシウムです。
炭酸カルシウムは、真珠と同じように水分などに弱いという性質があります。
また、化学物質にも弱いという性質を持っています。
そのため、アルコールが付着すると急激に劣化が進んでしまいます。
②多孔質の宝石が付いた指輪
多孔質に分類される素材は、表面に目に見えないような小さな穴が沢山開いています。
このような特性を持つことから、水分を吸収しやすくそれに伴って劣化しやすい素材と言えます。
以下のような宝石は多孔質に分類されます。
・トルコ石(ターコイズ)
トルコ石(ターコイズ)は、微粒子状の結晶が集まってできているため、水分を吸収しやすくなっています。
また、酸にも弱く、汗などが付着したままにするだけで変色してしまうほどのデリケートな石です。
そのため、アルコール消毒などの強い成分には特に注意が必要です。
・マラカイト(孔雀石)
鉄鉱石が風化することでできるのが、マラカイト(孔雀石)です。
銅製品に発生するサビと同じ成分でできている鉱物で、柔らかく水分に溶けやすいという性質を持っています。
アルコールが付着すると、光沢がなくなってしまうことがあります。
・ラピスラズリ(瑠璃)
ラピスラズリ(瑠璃)は、多孔質という性質に加えて多結晶質という性質も持っています。
いくつかの鉱物が混ざってできてた石ということです。
この構造上、表面がざらついているものもあり、そこからアルコールがしみこんでしまう可能性があります。
・オパール
オパールは、目には見えないほど小さい何十億もの物質が層になって生まれたと考えられています。
そのため、その層の隙間に水分などが入り込みやすいのです。
付着したアルコールが、石の中に残ってしまうこともあります。
これが原因となって、ひび割れが出来てしまうこともあります。
③表面処理が施された宝石が付いた指輪
宝石の中には、鉱物にあいた穴を樹脂で塞ぐ含浸処理や光沢を出すワックス処理、着色処理など、様々な表面処理が施されているものもあります。
ここで紹介する宝石は、何らかの表面処理が施されている場合が多いため、アルコール消毒の際には注意が必要です。
・エメラルド

エメラルドは、表面の細かい穴や亀裂を塞ぐための含浸処理という加工が施されていることが非常に多い宝石です。
この処理が施されている宝石は水に弱いため、アルコールが付着しないようにすることが必須になります。
・翡翠(ひすい)

翡翠は、表面に美しい光沢を出すためのワックス処理という加工が施されていることがあります。
この加工も水分に弱いため、アルコール消毒をする際には指輪を外しておく必要があります。
・オニキス

オニキスは、本来であれば白と黒の層がありますが、一般的には黒一色のものがオニキスと呼ばれています。
そのため、見た目が黒一色になるように着色処理が施されている場合が多いです。
着色処理が施されている宝石にアルコールが付着すると、色がはがれてしまう可能性があります。
見た目の美しさを保つためにも、アルコールが付着しないように気を付けましょう。
3.アルコール消毒をしてしまった時の対処法
アルコール消毒をする際に注意が必要な指輪はお分かりいただけたと思います。
しかし、「うっかりアルコール消毒をしてしまった!」なんてこともあるでしょう。
万が一アルコール消毒をしてしまった時には、なるべく時間をおかずに水で洗いましょう。
ただし、石鹸などを使って過剰に洗うのはNG!
宝石が乾燥してひび割れてしまうこともあるため、常温の水やぬるま湯で軽く洗う程度にしましょう。
洗った後はしっかりと水分を拭き取り、乾かしてくださいね。
※指輪に影響が出る場合もあるため、自己責任でお試しください。
4.指輪が劣化する…要注意アイテム3選
アルコール消毒の他にも、指輪の劣化を防ぐために注意したいアイテムがあります。
ここでは最後に、日常生活の中で注意が必要な3つのアイテムをご紹介します。
指輪を着ける日には、注意するようにしましょう!
もしもここでご紹介するような汚れが指輪についてしまった際には、以下の記事を参考にお手入れをしてみて下さいね。
4-1.ハンドクリーム
乾燥対策として、年間を通して使用している方も多いハンドクリーム。
しかし、指輪にとっては汚れの原因となる天敵です。
ハンドクリームが付着したまま放置してしまうと、指輪がくすんでしまう原因になります。
また、指輪にダイヤモンドが留められている場合には特に注意が必要です。
ダイヤモンドは油に馴染みやすい性質(親油性)を持つため、油分が付着すると表面に油が張ったような状態になってしまいます。
ハンドクリームが付着してしまった時には、柔らかく乾いた布で拭きとるようにしましょう。
4-2.石鹸
指輪を着けたまま手を洗った時や入浴した時などに注意が必要なのが、石鹸のすすぎ残しです。
汚れを落とすための石鹸ですが、すすぎ残してしまうと汚れの一つになってしまいます。
石鹸が残っていないか目で見て確かめるだけでなく、指輪を触ってぬめりがないかどうかもしっかりチェックしましょう。
4-3.日焼け止め
暑い季節に注意したいのが日焼け止めです。
日焼け止めが指輪に付いてしまうのを防ぐために手を洗おうにも、それではせっかく塗った日焼け止めが落ちてしまいますよね。
そのため、日焼け止めを塗ったその上に指輪をはめている方が多いのではないでしょうか。
どうしても指輪に付いてしまう日焼け止めの汚れは、アフターケアが重要です。
汚れが蓄積していかないように、その日のうちにしっかりと汚れを落とすことで対応しましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
この記事を参考に、アルコールが付着しても問題ないかどうかお手持ちの指輪をチェックしてみるのがおすすめです。
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