気がついたら結婚指輪がゆるくなっていたなんてことはありませんか?
「大切な結婚指輪、丁度いいサイズに戻したいけどどうしたらいいの?」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、ゆるくなってしまった結婚指輪のサイズ直しについてご案内していきます。
ゆるくなってしまう原因から実際のサイズ直しの流れまでわかりやすくご紹介します。
それではご覧ください!
1.「指輪がゆるい」と感じる2つの変化と1つの選択ミス
指輪がゆるいと感じる原因に、2つの変化と1つの選択ミスが考えられます。
それぞれ説明していきますので、なぜ指輪がゆるくなってしまうのかについて探っていきましょう。
1-1.時間帯や季節による指の太さの変化
指の太さは時間帯によって変化します。
それはむくみが影響しています。
寝起きがむくみやすい人もいれば、夕方~夜の時間帯はむくみやすいという人もいて、むくみやすい時間帯は人それぞれです。
むくんでいるときとそうでないときで比べると、サイズにして1号の違いが出ることもあります。
そのため、むくんでいないときに指輪がゆるいと感じられることが考えられます。
また、季節によっても指の太さは変化します。
冬は寒さで血管が細くなり、それにより指も細くなります。
さらに、乾燥により指輪が滑りやすくなります。
そのため、指輪がゆるくなったと感じやすい季節と言えます。
むくみやすい夏にジャストサイズの指輪を購入した方などは、冬になったことが原因で指輪がゆるいと感じるようになったと考えられます。
1-2.体の変化
女性の場合は、ダイエットや妊娠後の体重減少による体型の変化によって指輪がゆるくなってしまうこともあります。
また、人によっては指輪を毎日つけていることで、指輪と接している指の根本部分が痩せてくることがあります。
これも指輪がゆるくなる原因の一つと言えます。
1-3.着け外しの楽さを重視で指輪を選んでしまった
指輪を購入する時、外れなくなることを危惧してゆるいものを選んでしまったという方もいます。
実は、指輪はスルスルと着け外しができてしまうよりも、外すときに関節に抵抗感があるものがちょうどいいサイズとされています。
着け外ししやすさで指輪を選んでしまうと、ゆるみを感じるだけでなく、手を振った際や手袋を外す際に指輪が簡単に抜けてしまい、紛失するリスクも高まります。
このような指輪のサイズチョイスは「選択ミス」といえます。
2.「指輪がゆるい」と感じる基準と直す基準
指輪がゆるいと感じる2つの変化と1つの選択ミス、おわかりいただけましたでしょうか?
次に、「指輪がゆるい」と判断するための基準について詳しくご紹介します。
お手持ちの指輪を着け外しするだけで簡単に確認できます。
大きく3段階で評価します。
- 着ける時と外す時に少し関節に引っかかるように感じて「あれ?もしかして抜けないかも?」と思うくらいが丁度いいサイズと言えます。
逆にきつく感じる場合は、大きく広げるサイズ直しを検討してみてください。
- 指輪が多少ゆるく感じても、第二関節に引っかかるようであれば、必ずしもゆるいとは言えません。
この場合は、必要に応じてサイズ直しを検討してください。
- 外すときに何の抵抗もなく抜けてしまうのは、指輪がゆるい証拠です。
この場合、サイズ直しを早急に検討しないと紛失のリスクがあります。
3.サイズ直しの流れ
チェックしてみたらゆるいと感じたのでサイズ直しをしたい!という方もいらっしゃると思います。
では、どのようにすればよいのでしょうか?
金属を削ったり足したりするため、プロに頼むことが指輪を丁度よくする近道で確実な方法です。
3-1.サイズ直しに対応してくれる代表的な3つの場所
では、どこに相談すれば対応してくれるのでしょうか?
ここでは3つの候補先をご紹介します。
①指輪の購入店舗
最も安心して結婚指輪を預けられるのは、その指輪を購入したお店ではないでしょうか。
購入店舗であれば、初回は無料でサイズ直しを承ってくれる場合もあるようですので、一度問い合わせてみるのが良いかもしれません。
店舗に足を運ぶ際には、指輪購入時のレシートや保証書を持っていくとスムーズです。
②お近くのジュエリーショップの店舗
指輪を購入した店舗が遠くて足を運ぶのが難しいという方もいらっしゃるかと思います。
そのような場合には、お好きなジュエリーブランドの店舗にサイズ直しを依頼することもできます。
お近くのジュエリーショップに相談してみましょう。
③ジュエリーの修理・リフォーム専門店
「サイズも気になるけれど、デザインも少し古くなったように感じる」と、サイズ直しのついでにデザインのリフォームを検討している方もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合は、ジュエリーの修理やリフォームの専門店に依頼する方法もあります。
サイズ直しと同時にデザインも一新し、指輪を生まれ変わらせてみてはいかがでしょうか。
また、専門店は、各ブランドで使われる素材や技術について幅広く理解・取得しているため、メーカーやブランドでサイズ直しを断られてしまった時でも対応してもらえる場合がありますのでおすすめです。
3-2.サイズ直しの具体的な方法は?
サイズ直しはどこで対応してもらえるかわかったところで、ゆるい指輪のサイズ直しはどのような方法で行われるのかについてご紹介します。
どれくらいのサイズ直しが可能かは指輪の特性や方法によって様々であるため、あくまで目安としてご覧ください。
方法によっては、思っていた仕上がりイメージと違うなどの事態を招いてしまう可能性もあります。
しっかりと説明を受けて、納得した上でサイズ直しに出すようにしてください。
3-2-1.指輪がゆるい場合のサイズ直しの方法
①一部をカットして小さくする方法
指輪を切断し、その箇所を詰めた後ロウ付けをして接合することでサイズを小さくする方法で、溶接が可能な金やプラチナに多く用いられます。
(ロウ付けとは、ジュエリー制作において金属同士を溶接する基本技術の一つです。
溶接する金属よりも融点の低い、ロウ材と呼ばれる固形状あるいは粉末状の材料を用います。)
指輪のデザインにもよりますが、3号ほどサイズを小さくすることができます。
カットした部分の切り跡などは残りませんが、思い入れのある指輪を切ることに抵抗がある方もいます。
②内側に金属を足す方法
指輪の内側に突起やパーツを組み合わせることでサイズを小さくする方法で、切断や溶接が難しい金属を用いた指輪のサイズ直しに多く使われます。
指輪をカットすることなくサイズ直しができるため、指輪をカットすることに抵抗がある方におすすめの方法です。
あまり厚みを出すと指輪を身につけた時に違和感があるため、少しのサイズ調節に適しています。
また、刻印の上から金属を足す方法であるため、サイズ直し後に刻印を掘りなおす必要があるという点には注意が必要です。
③全体を圧縮して小さくする方法
指輪のボリュームや装飾が全体的に均一で、外側に細工が無い指輪に使われる方法です。
すり鉢状の穴に指輪を叩き込むことで全体的に指輪を圧縮し、サイズを小さくします。
指輪内側の刻印を残したい場合などにおすすめの方法ですが、あまり大幅なサイズ変更はできません。
3-2-2.指輪がきつい場合のサイズ直しの方法
①カットして素材を足す方法
指輪をカットし素材を付け足した後、ロウ付けをしてカットした部分を接合する方法です。
溶接が可能な金やプラチナに多く用いられる方法です。
宝石などがついている場合は、熱による影響が出ないようにあらかじめ宝石をはずす、または水につけた状態で溶接を行います。
カットした部分の切り跡などは残りませんが、思い入れのある指輪を切ることに抵抗がある方もいます。
②叩いて伸ばす方法
指輪を叩くことで金属を引き延ばす方法です。
溶接が難しいチタンやジルコニウムなど用いた指輪のサイズ直しに多く使われます。
わずかなサイズ調節の場合にのみ、金やプラチナの指輪にもこの方法が用いられます。
指輪内側の刻印が消えてしまうことや、デザインが多少変化してしまうことがあるため、注意が必要です。
③内側を削る方法
指輪の内側を削ってサイズを大きくする方法です。
指輪に厚みがあり切断ができない場合などに用いられる方法で、指輪内側の刻印が消えてしまうことが多いです。
また、削ることができる量にも限界があるため、わずかなサイズ調節に適しています。
刻印を残したい場合には、部分的に削る、または削った後に再刻印をしてもらう必要がありますので、お店の方とよく相談するようにしましょう。
4.サイズ直しの際のポイント
指輪のサイズ直しには、様々な依頼先や方法があることがお分かりいただけたかと思います。
次に、指輪をサイズ直しに出す際のポイントについて、いくつかご紹介します。
イメージと違った仕上がりになることを避けるために、ポイントを押さえておいてください。
4-1.正しくサイズ計測をする
せっかくサイズ直しに出したのにゆるかったりきつかったりしたままでは、時間もお金ももったいないです。
丁度よいサイズにするためには正しくサイズを測ることが肝です。
正しくサイズ計測をしてから、どのようなサイズに直すのか決定するようにしましょう。
4-1-1.自分で測る場合
指のサイズを正しく測るために自分の指の特徴を知っておくことが大切です。
指の特徴によって、サイズの測り方のポイントは異なります。
自分の指の特徴に合わせて、正しくサイズを測るようにしましょう。
①関節が出っ張っている人
出来るだけ関節部分にぴったり合わせて測るようにしてください。
関節部分に合わせて測らないと、指輪が指の奥まで入った時に大きな空間ができてしまいます。
②関節が平らな人
指の奥(付け根)に合わせて測るようにしてください。
指に引っかかりが少ないため、サイズに余裕があるとすぐに抜けてしまいます。
きつく感じない程度にぴったりと合わせましょう。
また、先にもお伝えしたように、時間帯によっても指の太さは変化します。
早朝や夕方、むくみやすい時間帯など、様々な時間帯に測ることもおすすめです。時間帯によるサイズ変化を把握することで、正しいサイズを知ることにつながります。
4-1-2.お店で測ってもらう場合
もっとも正確に測るには、お店で測ってもらうにつきます。
指のサイズを測るリングゲージは、実は規格が様々あり統一されていません。
しかし、お店ならばリングゲージやサイズ棒といった道具と経験を活かしてあなたにぴったりのサイズを導き出してくれます。
費用やかかる時間はお店によってマチマチですが、説明を聞いたり完成のイメージが持てるあなたが「ここ!」と思える信頼できお店に依頼するようにしましょう。
4-2.何度もサイズ調整を繰り返さない
指輪はサイズ調整を繰り返しているとだんだん脆くなり、加工に耐えられなくなってしまいます。
指輪のデザインによっても異なりますが、目安としてサイズ直しは2回までにとどめるのが良いとされています。
それ以上になる場合は、リフォームや買いなおしを検討するのが良いかもしれません。
5.知っておくと役立つかもしれない知識
指輪のサイズ直しについてのポイントや注意点がお分かりいただけたかと思います。
しかし、「時間にもお金にも余裕がないし、お店にサイズ直しに出さずに自分で何とかしたい!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここでは、知っておくと役立つかもしれない、自宅でできる応急処置法をご紹介します。
合わせて、サイズを測る際に使える便利ツールについてもいくつかご紹介します。
5-1.自宅でできる応急処置
自宅でできる応急処置法には手軽なものが多くあり、簡単に試すことができます。
しかし、注意が必要なものもあるため、よく読んで自己責任で試すようにして下さい。
①サイズ調節用の製品を使う方法
指と指輪の間にプラスチックやシリコン製のパーツを挟み込むことで指輪のサイズを調節することができる製品が販売されています。
ワイヤー型の製品もあります。
②指輪を重ね付けする方法
ゆるい指輪の上に丁度いいサイズの指輪を重ね付けする方法です。
ゆるい指輪をはめてから丁度いいサイズの指輪をはめることで、丁度いいサイズの指輪がストッパーの役割を果たします。
指輪を傷つけずにサイズを調節することができるため、おすすめの方法です。
③指輪の内側にトップコートを塗る方法
指輪の内側にトップコートを塗ることで、指輪を滑りにくくする方法です。
手軽な方法ではありますが、サイズの調整量はわずかでそのコントロールも難しいです。
また、指輪が変色する可能性や、エメラルドなどの特定の石がついている場合は石に影響が出る可能性もあるため、注意が必要です。
5-2.サイズの把握に役立つツール
ご自身でサイズを測る際には、以下を活用してみるのもおすすめです。
正しいサイズ測定のために、ぜひご活用ください!
①リングゲージ
②サイズの測り方動画
③アプリ「指輪サイズ定規 日本専用」
- 指輪サイズ定規 – 日本専用
おわりに
いかがだったでしょうか?
サイズ直しを検討中の方は、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
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最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。